第22回行動モデル夏の学校

2023年10月3日

9月18日から20日にかけて,行動モデル夏の学校が本郷キャンパスとオンラインのハイブリッド形式で開催されました.今年も当研究室から,M1とB4の4名で参加しました.

今年の分析では,交通手段選択モデルを作成したうえでモデルをテストデータに当てはめ,モデルに当てはまらない人の特徴を分析することに挑戦しました.3日間少し苦戦しながらでしたが,エスキス等で先生方に頂いたアドバイスを参考にしながら,4名で力を合わせて結果を何とか出せるように奮闘し,夏の学校を通して行動モデルについて知識を深めたのはもちろんの事,メンバーの親睦を深める機会にもつながりました!

結果として賞には届きませんでしたが,発想や試みを先生方から評価して頂くことができました.私事ではございますが,福田研では例年M1とB4が参加するので,私にとってはこの夏の学校が2回目にして最後の機会でした.3日間学校にこもって行動モデルに集中するこの期間に,たくさん学習の機会を頂いたことは言うまでもなく,知識を深める良い経験となりました.ありがとうございました.bmss2023.jpg[中村]

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修了式 & Chee Yungさんより

2023年9月26日

9月22日(金),本郷キャンパスにて大学院の卒業式が行われました.KrittanaiさんとChee Yungさんが修士課程を修了しました.Krittanaiさんは,日本語クラスの賞である西野章代賞の表彰も受けました.krittanai_graduation.jpgcheeyung_graduation.jpgKrittanaiさんは10月以降も研究室に残り,博士課程へ進学します.Chee Yungさんは卒業にあたって日本を去ることになりました.以下,Chee Yungさんからです(原文は英語ページ参照).

 

こんにちは,Chee Yungです.時が経つのは早いもので,私はついに東京大学を卒業しました.この2年間は,挑戦と成長,そして忘れられない思い出でいっぱいの素晴らしい旅でした.
最初の学期は,COVID-19による渡航制限のため,オンラインで授業や研究室ゼミに参加しなければなりませんでした.先生も学生もみんな親切で,さまざまな形で助けてくれましたが,物理的な交流ができないことは大きな課題でした.幸いにも2学期目には日本に到着でき,東京大学のみんなと直接交流できる旅の始まりとなりました.授業やプレゼンの準備は忙しかったですが,みんなと会い,日本の習慣を日々発見するのはとても楽しかったです.
東京大学での日々を終えるにあたり,私は指導教官の福田先生に心からの感謝を伝えたいと思います.特にパンデミックの真っただ中では,学術的なことだけでなく,日常生活や経済的なサポートまでしてくださいました.さらに日本滞在中,私は何度か失敗をしましたが,寛容に受け入れていただいたおかげで,私は安心して学び,成長することができました.このことは,私にとって研究をやり遂げるための大きな自信になりました.
さらに,幸運にも私はLIISのメンバーになることができました.私は日本の習慣をあまり知らず,日本語も得意ではなかったため,来日当初は不安でいっぱいだった.しかし,LIISのメンバーはみんな,非常に歓迎的で友好的でした.数多くの飲み会や,研究室旅行,鍋パーティー,花火大会,スキー,野球観戦などの様々なイベントを通して,私は徐々に日本の生活に適応し,毎日がより明るくなり,日本で過ごす時間がより楽しくなっていきました.今では彼らのことを日本で一番の親友と思うようになりました,一緒に過ごした日々の思い出は間違いなく私の宝物です!
研究に関しては,首都圏の鉄道ネットワークにおける旅客数を予測するため,時間動学的効果や,複数の鉄道会社の存在,異なる運賃制度,直通運転といった鉄道ネットワークのさまざまな特性を考慮した,semi-dynamic link-based transit assignment moelを開発しました.研究の過程で,私はいくつもの困難に遭遇し,失敗もしてきましたが,今ではこうした挫折も研究では当たり前に生じる過程だと思います.実際,これらのミスは,研究を大いに発展させ,研究の立ち位置をより強固にする貴重な機会となりました.”to err is human (過つは人の性) “ということわざがあるように,間違いを恐れず揺るぎない姿勢でい続けることの重要さを,身に染みて感じました.
本文を締めるにあたり,この2年間は日常生活においても研究においても,困難の連続でした.しかし,幸運にも日本滞在中,多くの方々からサポートをしていただきました.一人ひとりにこの文章内でお礼を申し上げることはできませんが,皆さんのご支援とご厚意が私の心に忘れられない思い出を残してくれました.最後に,皆さまのご多幸をお祈りするとともに,近い将来またお会いできることを楽しみにしています!

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海外武者修行のご報告

2023年9月24日

長谷川です.一昨日までの3週間,工学系研究科の海外武者修行プログラムに参加してきました!

海外武者修行プログラムとは,「学生が自分自身で訪問先をアレンジして,海外の著名な研究室を訪問するための渡航支援の取組みである.自分の研究成果について発表を行い,各分野の一流の専門家からレビューを受けることにより,当該分野の国際コミュニティにおける自身の研究の立ち位置を確認し,研究のモチベーションを高めると同時に,国際共同研究のきっかけを掴むことが期待される」制度のことです(募集要項より引用).

前半はコペンハーゲン大学のFosgerau教授,後半はベルン大学のEhrlich教授を訪問しました.Fosgerau教授は福田先生が15年ほど前にデンマークで働いていた時からのご関係で,今回ご紹介いただくことができました.Ehrlich教授のEUにおけるplace-based policyの事後評価研究は,僕が卒論を書いていた時に最も参考にさせて頂いた論文であり,今回無理を承知で訪問をお願いしたところ,快く受け入れて頂きました.

お二方とも同僚の先生方を誘っていただき,僕の発表に対して都市・空間経済の専門的な立場から数多くのご質問やご意見を頂くことができました.特に二地域居住による日本の地方部の活性化というテーマに対し,海外で長年研究を積み重ねてこられた教授方から,興味深く重要な研究だと評価して頂けたことは,今後の研究の大きなモチベーションとなりました.

また,訪問先の学生のみなさんとの交流のなかで個人のバックグラウンドや現在行っている研究,お互いの国などについて語り合ったり,街で日常生活を送ったりするなかで,改めて日本や東京について外から見て考える良い機会になりました.

短い期間でしたがとても刺激的な毎日で,自分に足りない部分が明確になった3週間でもあったと思います.ぜひとも今後の研究の発展に活かし,またいつか教授方に成果をお聞きいただけることを楽しみに頑張っていきたいと思います!mushashugyo2023_1.jpgmushashugyo2023_2.jpg[長谷川]

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EASTS@Shah Alam

2023年9月11日

[2023年9月4-7日]

マレーシアのShah Alamで,第15回アジア交通学会(Eastern Asis Society for Transportation Studies; EASTS)が開催され,本研究室からはKrittanaiが研究発表を行いました.題目は以下の通りです.

How Do Fares Affect the Utilization of Ride-hailing Services: Evidence from Uber Japan’s Experiments (Sriwongphanawes Krittanai and Daisuke Fukuda)EASTS2023_1.jpg発表後には,会場の皆様と非常に刺激的なディスカッションをさせて頂き,各国でのライドヘイリングサービスの利用の現状について討論を行うことができました.たくさんのコメントや質問をいただき,ありがとうございました.

この論文はEASTSの最優秀賞候補となりました.最終的に惜しくも受賞には至りませんでしたが,EASTSの機関誌である「Asian Transport Studies (ATS)」に掲載される予定です.

また学会期間中,学術界,産業界を問わず多くの国の方と知り合うことができました.さらに最終日には,Shah Alamの高度道路交通システムについて学ぶため,スマート・セランゴール・オペレーション・センター(SSOC)への技術視察に参加しました.これもまた今後博士課程に進むうえで,将来の研究に役立つ経験と知識を得る非常に良い機会となりました.学会全体として,博士課程での研究への大きな刺激を受けることができたようです.素晴らしい経験をありがとうございました!

EASTS2023_2.jpg

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上北山村ヒアリング調査

2023年9月2日

[2023年8月28-31日]

奈良県吉野郡上北山村にて,早稲田大学佐々木邦明研究室の皆さんと合同で,村民の方々へのヒアリング調査を行いました!福田先生にご紹介いただき,また早稲田大学の佐々木先生のお取り計らいで,弊研究室からは長谷川と江橋が調査員として参加させていただきました.

地区ごとに担当を決めて村内の各家庭へ伺い,普段の暮らしに関する質問や,村の将来についてどのような考えを持っているかといった質問をしていきました.kamikitayama1.jpg村民の皆さんにはとても好意的に受け入れて頂き,多くの方から包み隠さない率直なお話を伺うことができました.一方,過疎化・高齢化が進む村の深刻な現状を,具体的なお話とともに現実感をもって体感しました.僕はもともと地方の衰退に問題意識を抱え,この専攻,研究室に入ってきましたが,今回のヒアリング調査はその意識を改めて強める貴重な機会になったと思います.

また,4日間の寝食を共にし,佐々木研究室の皆さんと親睦を深めることができました.昨夏の長岡での合同ゼミ合宿に引き続き,今年もBBQ,スイカ割りに花火と,イベント盛りだくさんで,ヒアリング以外の時間も非常に楽しく過ごすことができました.色々と準備をしてくれた佐々木研究室の皆さん,ありがとうございました!

今回のヒアリング調査は,フィードバック資料としてまとめ,12月に予定されている村民の方による村の将来を考えるためのワークショップの材料としていく予定です.調査のサポートをしていただいた奈良県庁の皆さん,上北山村の皆さん,そして早稲田大学佐々木研究室の皆さん,貴重な機会を頂きありがとうございました!kamikitayama2.jpg[長谷川]

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修論最終審査会

2023年7月29日

[2023年7月28日]

7月28日(金)に本郷キャンパスにて対面で,9月修了予定の学生の修士論文最終審査会が行われました.当研究室からはChee Yung,Krittanaiが発表し,審査の結果合格となりました.

発表題目は以下の通りです.

  • Chee Yung: Development of a Semi-Dynamic Link-Based Transit Assignment Model
  • Krittanai: How Do Prices Affect the Utilization of Ride-hailing Services: Evidence from Uber Japan Experiments

二人の発表に対し,羽藤先生,菊地先生,澤田先生,森本先生を始めとする先生方から大変貴重なご意見,ご質問を頂きました.この場をお借りしてお礼申し上げます.
cheeyung_finaldefence.jpgkrittanai_finaldefence.jpg[長谷川]

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沖縄本島実地調査

2023年7月19日

B4目賀です.先週末に沖縄を訪問しました.

卒業論文で扱う予定の観光交通渋滞を体験するために,本部地方が一年で一番混むとされている海洋博花火大会を体験しました.福田研究室との関わりもある琉球大学の上地さん(博士1年)には大変お世話になりました.渋滞に巻き込まれていただき,ありがとうございました.

懇親会も開いていただき,神谷先生のアツいお話も伺うことができました.この経験を糧に,研究に励んでいきます!みなさん,ありがとうございました.OkinawaJutai.jpgOkinawaHanabi.png[目賀]

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土木計画学研究発表会・春大会@福岡大学

2023年6月5日

[2023年6月3-4日]

福岡大学にて6月3日(土),6月4日(日)に開催された土木計画学研究発表会・春大会で,Krittanai君が発表しました.題目は以下の通りです.

How Does Price Affect the Utilization of Ridesourcing Services: Evidence from Uber Japan’s Experiments(Sriwongphanawes Krittanai and Daisuke Fukuda)

Krittanai君の発表に関して,皆様から大変有益なコメントを頂きました.この場をお借りしてお礼申し上げます.2023jsce_ip_krittanai.jpg

また,我々も聴講者として参加させて頂きました.2日間にわたり様々な分野の発表が執り行われましたが,特にポスターセッションではこれまでの研究活動で関わってきた他大学の学生の,興味深い研究内容を知ることができ,今後の修士研究に向けて大きな刺激を受けました.貴重なご機会を頂きありがとうございました!2023jsce_ip_Fukuoka.jpg[長谷川]

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Ali-gul Qureshi先生・Jose Escribano-Macias先生のご来室

2023年5月19日

先日5月19日,Ali-gul Qureshi先生とJose Escribano-Macias先生が当研究室にいらっしゃいました.Ali-gul Qureshi先生は京都大学で准教授として都市の物流について研究されており,Jose Escribano-Macias先生はImperial College Londonの研究員として自動運転,都市物流,レジリエンスを専門とした研究をされています.
今回の訪問では,都市交通ネットワークのモデリング,E-ヘイリング,都市のレジリエンス,災害復興など,さまざまなテーマで有意義な議論が行われました.我々にとって考えを深める貴重な機会になるとともに,当研究室と先生方の将来の共同研究の可能性につながる機会でした.Welcome_Ali_and_Jose.jpgAli-gul Qureshi先生とJose Escribano-Macias先生には,この場をお借りして感謝申し上げます.近い将来,共同研究の機会を探ることができればと楽しみにしています.

[Chee Yung]

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2023年度研究室活動,始動!

2023年4月28日

先日,当研究室の今年度初めてのゼミを行いました!今年度は,上町さん,川崎さん,目賀さんの3名が新たに卒論生として研究室に加わってくれました.昨年度にM2の3人が卒業し,人数が少なくなってしまうことが心配されましたが,今年度も当面は学生メンバー9人で研究室として活動していきます.

昨年同様,ゼミの頻度は引き続き週に1回で,前期は基礎ゼミと研究進捗ゼミを1時間ずつ行います.基礎ゼミではゲーム理論を扱います.昨年の基礎ゼミでは,3つのテーマを扱ったため,細かい部分をスキップしたり,理解するのが大変だったりしましたが,今年は踏み込んだ部分までじっくり取り組む予定です.

今年度も,主に長谷川から,時には新しいメンバーからも,研究室生活について定期的に発信してまいります.本年度もどうぞよろしくお願いいたします.

seminar230426.jpg[長谷川]

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